日本の昔話、おとぎ話、民話

雪女1 雪山にて

雪山にて

むかし、むかし、雪深い北国のお話。
ある村に、茂作(しげさく)とおの吉という親子が住んでいました。
茂作とおの吉は、夏は畑をたがやし、冬は山に出かけて、クマやシカを狩る生活をしていました。

ある冬の日のこと。茂作とおの吉は、いつものように山に猟(りょう)に出かけましたが、山の天気は変わりやすく、つい今しがたまで晴れていたのに、急に辺りが暗くなり、吹雪(ふぶき)になってしまいました。
「今夜は山小屋に泊まるしかあるめえ。」
「んだなあ。」
二人は、山小屋の囲炉裏(いろり)のチロチロ燃える火のそばで、ぐっすり眠りにつきました。


まえのページへ 目次のページへ つぎのページへ つぎのページへ