いよいよ別れの時がやってきました。 かぐや姫は、使者とともに月の都へ帰らなければなりません。 姫は着ていた着物を脱いで、 「これを形見と思って、月の夜は私を思いだしてください。」 と翁に渡しました。 また、帝へは天人の持ってきた「不死の薬」を添えて手紙を届けるよう、使いの者に渡しました。 そして、天の羽衣(はごろも)を着ると、天人を連れて月へと昇っていきました。