
鶴の恩返し3 働き者の娘
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あくる朝、おばあさんが目を覚ますと、娘はもう起きて働いていました。
いろりには火が燃え、鍋からは湯気があがって、美味しそうなにおいがします。
そればかりか、家中がきれいに掃除されているのです。
おばあさんは、
「まあ、なんて働き者の娘なんだろう。」
と感心しました。
外では、雪は昼になってもやまず、夜になっても降り続けました。
「雪がやむまで、泊まっていけばいいさ。」
という、おじいさんとおばあさんの言葉に甘えて、娘は次の晩も泊まることにしました。
娘は、次の日も朝からよく働きました。
おじいさんもおばあさんも、本当に感心して、
「よく働く娘さんじゃ。こんな娘がずっと家にいたら、どんなにいいだろう。」
といいました。すると娘は、
「わたしは両親もおらず、身寄りのない身です。どうか、わたしの本当の親になってもらえませんか。」
といいます。
おじいさんもあばあさんも、望んでいたことなので、とてもよろこびました。
それからは、貧しい暮らしに変わりはありませんでしたが、3人で仲良く暮らしはじめました。
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