
鶴の恩返し6 娘の秘密
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しばらくすると、娘は、おじいさんが新しく買ってきた糸で、また機を織り始めました。
トントンカラリ、トンカラリ
トントンカラリ、トンカラリ
と、娘が機を織る音だけが、またきこえてきます。
その晩、おばあさんが、
「どうしたら、あんなに美しい反物を織れるのか、ちょっと見てみたいのう。」
というので、おじいさんは、
「よしなさい。決してのぞかないでくれといわれたじゃろう。」
といって止めました。
しかし、三日目の晩、おばあさんは我慢(がまん)できなくなり、そっと部屋の障子の隙間から、中をのぞいてしまいました。
すると、部屋の中では、一羽の鶴が自分の体から羽を抜いては糸にはさんで、機を織っていました。
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